落合博満(5)落合博満は打席のどこに立つ?

プロ野球史上1人しかなしえなかった3度の三冠王を獲得した落合博満。 
今回はパート(4)に引き続き、打撃理論を紹介する。

 |パート(1)~(4)の振り返り

    そのためには深いトップをつくること、ムダなく一直線に振り出すこと、大きなフォロースルーをとることが大切であると話した。

    そのためには投手の動きとボールの軌道を"景色”としてみること。そしてバッターボックスの足場を常に同じ状態に整えることが大切であると話した。

    そのためにはピッチャーの動きに対して始動を早めに取りゆとりを持つこと。そして意識は常に内角高めにおいておくことが大切であると話した。

    構えてからスイングするまで、体の中心線は前後せず常に固定しておくこと。


|打撃理論(5)「バッターボックスでの立ち位置」

    -今回は落合博満氏の第五弾として、いろいろな選手で意見が分かれるバッターボックスでの立ち位置について、落合氏の理論に迫っていこう。

    -さっそく理論紹介に入っていきたいが、落合氏の答えは実は単純なものであった。
 

    落合氏いわく「結論から言えば、すべては自分の好きなようにすればいい」とのことである。

 <打席での立ち方に基本は無いという。>

これらについては”基本”という概念がないという。

要はこれまで説明してきたスイングの仕方、タイミングの取り方、中心線で回転することなどの基本を押さえておけば、スタンスの幅がどうであれ、足をどう上げるかなどその人の好きなようにすればいいということである。


では、基本が無いので本当にどんなスタンス、立ち位置でもいいのだろうか?

これをご覧になっている選手たちが、少しでも自分にあったスタンスなどを見つけることができるよう、基本が無い代わりに、今回は落合氏の持論を紹介することにする。

歴代1人だけの三度の三冠王を獲得した落合氏の持論を見ていくことで、スタンスや立ち位置などについて
他の選手も参考にできることがあるだろう。

    -バッターボックスではできるだけ捕手寄りに立つ

    これは、少しでも長い時間投手のボールを見ることができるからである。

落合氏は「投手との勝負はコンマ何秒という時間との闘いでもある。ならば、わずかでも時間を有効に使うためには、バッターボックスのできるだけ捕手寄りに立つべきではないかと考えている」との持論を展開している。

ボールに対して自分のスイングができれば、立ち位置が前でも後ろに立ろでも関係ないという確固たる信念があるからだと考える。

このように、落合氏はスイングまでの準備時間を確保しながら自分のスイングができるよう、長い時間ボールを見ることができる捕手寄りに立っている。

 <うっすらと見えるが、バッタボークスの一番後ろのラインに右足を置いている。>


    -立ち位置を変えても打ち方は変えるな

 立ち位置を変えるのにはそれなりに理由があるだろう。しかしそこで打ち方も変えてしまっては本来得意だったコースなどが打てなくなる可能性があると落合氏は指摘する。

例えば、外角が得意だったバッターが立ち位置をホームベースから半歩離れた位置に変えたとする。すると相手投手の攻めかたが変わったり、バッターボックスから見える景色が変わる。それに対して打ち方を変えるようにするとせっかくこれまで得意だった外角の打ち方も変わり、それに伴いバッティング全体が崩れることがあるという。

このようなことを防ぐためにも、立ち位置を変えるときは自分の打ち方の型も変えてしまわないよう注意することが大切である。

 <落合氏は相手に合わせるのではなく、あくまでの自分のスイングを追求していた。>


だんだんと落合氏の理論が紐解かれてきましたね👀

次回もしっかり3冠王の打撃理論を紹介したいと思います。
長編記事となりますが皆さまどうぞお付き合いください。

|スイング参考動画


それでは、続編となる落合博満(6)もお楽しみに。

読んでいただき、ありがとうございました。

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