落合博満(8)アッパーやダウンスイングは古い概念だ!

プロ野球史上1人しかなしえなかった3度の三冠王を獲得した落合博満。 
今回はパート(7)に引き続き、打撃理論を紹介する。

 |パート(1)~(7)の振り返り

    そのためには深いトップをつくること、ムダなく一直線に振り出すこと、大きなフォロースルーをとることが大切であると話した。

    そのためには投手の動きとボールの軌道を"景色”としてみること。そしてバッターボックスの足場を常に同じ状態に整えることが大切であると話した。

    そのためにはピッチャーの動きに対して始動を早めに取りゆとりを持つこと。そして意識は常に内角高めにおいておくことが大切であると話した。

    構えてからスイングするまで、体の中心線は前後せず常に固定しておくこと。

    自分のスイングができれば立ち位置はどこでもよい。ただ立ち位置を変えても自分のスイングは変えないよう意識する。

    正しい壁の作り方としては、インパクトまでは壁を作ってしっかりボールを待つ。そして腕が伸びきったインパクト後はパワーを逃がすように壁を無くすことが大切である。

    ボールに対しスムーズにバットが出るよう、トップからインパクトまでは捕手寄りの腕をたたみ、フォロースルーではその腕を上手く前に抜くイメージが大切である。


|打撃理論(8)「 スイングはダウン、ミドル、アッパーで考えない

    -今回は落合博満氏の第八弾である。

    -今回は腕の動き全体について、特にトップからミートポイントまでの動きについて細かく落合氏の理論を紹介していきたいと思う。

    -まず、落合氏はスイング軌道について、このように話している。
    

 「スイングをダウン、レベル、アッパーで考える時代は終わった」

    
    落合氏があくまで、スイング軌道について強調しているのは"トップの位置から一直線に”バットを振ることである。

それはダウン、レベル、アッパーというくくり考えることではないのである。

バットを一直線に出し、ボールにバックスピンをかけることさえできれば、ボールは遠くに飛んでいくという。


では具体的に何を意識すれば一直線にバットを出すことができるのか、

そのポイントと注意点をまとめていこう。

    -トップの位置の高さはストライクゾーンの上限より高くが理想である


    まず、バットを一直線に出すにはトップからまっすぐバットを振ればいいわけだが、1点注意すべきことがあるという。

とれはトップの高さである。トップの高さが低いと高めのボールを打つ際にどうしてもグリップを寝かせて振り出さなければならない。

そうすると投手寄りの腕が上がり、ヘッドが下がることで早いボールに力負けしてしまう。

 <イメージとしてはこうだ。注目してほしいのは、グリップを寝かせることで投手寄りの腕が上がり、バットのヘッドが下がってしまうことである。>


このため、投手寄りの腕が上がらないように、落合氏はトップをストライクゾーンの上限より高くに作るべきだと指摘している。


そして、高いトップからボールにぶつけるまでのイメージを落合氏は以下の通り説明している。
      

    -グリップをミートポイントにぶつける

である。

    これはよく指導者が言う指導法である。グリップをミートポイントにぶつけるイメージで振ると無駄な動きが無く腕を一直線にボールに近づけることができる。

そして体の内側から外側に向かったインサイドアウトの軌道でスイングできるようになる。


しかし、落合氏はこれについても、もう一つ意識すべきことがあると話す。

それは、ミートポイントを見据えている目の前をバットが通過するよう意識するということである。


落合氏いわく、このスイングは今のプロ野球選手においてもできている人は少ないという。

例えば無意識でトップの位置から振り出す瞬間に、グリップが一度落ちて、振り出すなど無駄な動きをしていることがある。

これを防ぐためにもミートポイントまでバットを持ってくるときは目の前をバットが通過するよう意識する必要がある。


これまで、長きにわたって落合氏の理論を見きた。それぞれ下半身から上半身、肩、腕など複雑に連動しながら一つの動きを作り上げていることが分かるだろう。

落合氏の打撃フォーム・考え方には全てに理論・理屈があり、それが基礎となって落合氏の打撃を作り上げているのである。


これから野球を始める人、もうすでに始めて長年野球をしている人も、このブログで何かきっかけを作っていただけると幸いである。

まだまだ落合氏の理論も投稿していくので楽しみに待っていただければと思う。

|スイング参考動画


それでは、続編となる落合博満(9)もお楽しみに。

読んでいただき、ありがとうございました。

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